ドラマ『地下鉄道~自由への旅路~』は、1800年代のアメリカ南部を舞台に、奴隷状態からの脱出を試みる人々の姿を、マジックリアリズムの文体を用いて描いたフィクションです。
「地下鉄道」とは、1800年代初頭から半ばにかけて、奴隷のアフリカ系アメリカ人を南部から奴隷制のない北部の州やカナダへと運ぶのを手助けしていた、奴隷制廃止論者などによる組織の事です。
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『地下鉄道~自由への旅路~』エピソード1のあらすじ
奴隷制のある南部ジョージア州の農園で働く奴隷のシーザー・ガードナーは、逃亡を計画しています。彼は同じ農園のコーラ・ランドールを誘いますが、コーラは曖昧な返事をします。
コーラの母親は唯一逃亡に成功した人物でしたが、コーラは1人母親に置き去りにされていました。
その後、逃亡していた奴隷が捕らえられます。彼は主人のテランス・ランドールによって暴行され、最終的に公然と焼き殺されます。これをきっかけに2人は逃亡することを決意します。
2人が希望を託したのは、謎に包まれた「地下鉄道」でした。その組織は、蒸気機関車と広大なトンネルシステムで構成されており、人知れず逃亡者たちをアメリカの非奴隷制の州へ、そして最終的にはカナダへと輸送していました。
コーラは逃亡の途中、奴隷を捕まえるグループと一緒にいた未成年の白人を正当防衛で殺してしまいます。この事件以降、彼女は指名手配された家出人であるだけでなく、殺人の罪で逃亡者となってしまいます。
コーラとシーザーは、奴隷捕獲人のアーノルド・リッジウェイと、未成年だが成長の早いアシスタントの黒人少年・ホーマーからしつように追われることになります。
リッジウェイは、10年前に突然姿を消したコーラの母メイベルを除き、逃亡者はいないと豪語します。
コーラとシーザーは無事地下を走る列車に乗ることができ、逃亡します。
『地下鉄道~自由への旅路~』エピソード2のあらすじ
コーラとシーザーは、地下列車でサウスカロライナ州の架空の都市「グリフィン」に連れて行かれます。
グリフィンに着いた2人は、とりあえず好待遇を受けます。コーラは学校で読み書きや礼儀作法を習い、シーザーは白人学者の助手として働くことになります。
しかし、しばらくすると、彼らはその友好的な態度の理由を知ります。グリフィンで白人が黒人の地位を向上させているのは、強制的な不妊手術や薬物使用の強要などで黒人社会を支配しているからでした。
その後、2人を捕まえるために、奴隷捕獲人のリッジウェイらがグリフィンにやってきます。シーザーはリッジウェイに見つかってしまい、コーラは1人で逃げることになります。
『地下鉄道~自由への旅路~』のキャスト、監督
キャスト
- コーラ・ランドール(主人公):スソ・ムベド
- シーザー・ガードナー(コーラと一緒に逃げる奴隷):アーロン・ピエール
- ホーマー(黒人の少年。リッジウェイのアシスタント):チェイス・W・ディロン
- アーノルド・リッジウェイ(奴隷捕獲人):ジョエル・エドガートン
監督
- バリー・ジェンキンス
他の作品に、アカデミー賞を獲得した『ムーンライト』などがあります。
『地下鉄道~自由への旅路~』の原作
コルソン・ホワイトヘッドの同名小説『地下鉄道』が原作です。
ピュリッツァー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞、カーネギー・メダル・フォー・フィクションを受賞しています。
『地下鉄道~自由への旅路~』エピソード1の感想
エピソード1は奴隷が働く農園でのシーンが中心です。
奴隷に対する目をそむけたくなるような暴力描写が非常に多いのが特徴です。人間としてではなく「物」として扱っていることがよくわかります。
運よく鉄道に乗れたところで終わります。また、コーラが追手の1人を殺してしまったことが、後の伏線になります。
エピソード2は、逃亡先での話です。2人は無事奴隷制のない場所へ移動でき、これまでにない待遇を受けます。しかし、2人は徐々に何かおかしな事態が起きていることに気付き始めます。
ようやく逃亡した先でも、新たな困難が待ち受けています。
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