ドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』を見ました。
若い新入社員たちが商社で働く話です。
その中の一人に、山本美月演じる女性の新入社員がいます。その社員は社内の部署の対立にかかわったことがきっかけで、上司たちから嫌われてしまいます。
「上司に怪我をさせられ、黙って耐える山本美月」
ある時、上司から書類の直し方が気に入らないと(理不尽に)怒鳴られ、書類を投げつけられます。さらにその投げつけられた書類で顔を切って怪我までしてしまいます。
しかしそんなことがあっても、山本美月はそのことを誰にも言わず、ただ黙って耐えます。
さらに最後のほうでは、山本美月は負けるものかと朝一番に出社して掃除をし、後から出社してきた上司たちに笑顔であいさつをするのです。そしてそれでドラマは終わります。まるでハッピーエンドかのように。
私はこれを見て「鳥肌」が立ちました。
いくら「上司」と「部下」という関係でも、人に傷害を与えることは立派な犯罪だと思いまし、それを黙って耐えているのはどうしてなのでしょうか・・・。
さらにそれを「ハッピーエンド」のように終わらせるドラマの作り手が理解できません。私にとっては明らかにバッドエンドです・・・。
「「若くてきれいな女性」ということで自信を取り戻すのは良いことなのか?」
またある時山本美月が主人公のいる別の部署に行くのですが、その部署では山本美月は歓迎されます。
「かわいいね~」などと言われ、若くてきれいな女性だからということで優しくしてもらえます。上司から嫌われていた山本美月は、このことがきっかけで自信を取り戻すのです。
しかし、「若くてきれいな女性」ということで自信を取り戻す、このことは山本美月にとって本当に良いことなのだろうか、と疑問が残りました。
「「HOPE(希望)」よりも「絶望」」
私には、皮肉にもこのドラマで「HOPE(希望)」とされていることが「絶望」に感じられてしまいました。
日本のドラマは好きなのですが、ときどきまるで外国のドラマを見ているかのように理解できないことがあります。