『恋恋風塵』は、侯孝賢監督による恋愛映画です。
地方に住む幼なじみの男女が、中学校を卒業して台北に働きに出てきます。慣れない環境の中、二人はお互いに助け合い、やがて強いきずなで結ばれます。しかし、二人には意外なラストが待っています・・・。
恋恋風塵のあらすじ
舞台は1960年代の台湾の山村です。中学3年生の少年ワンと中学2年生の少女ホンは、幼いころから兄妹のように育った幼なじみです。
ワンは中学卒業と同時に台北に出て、住み込みで働きながら夜間高校に通います。一方、1歳年下のホンも、1年遅れで台北に出てきます。
慣れない環境で暮らす2人は、夏の里帰りを楽しみにして、お互いに助け合い強い絆で結ばれます。そして、やがて二人には恋愛感情が芽生えます。
その後、ワンは兵役につくことになり、二人は離れ離れになります。ホンはワンに毎日手紙を書くことを約束し、たくさんの手紙をワンに送ります。
しかししばらくして、ワンはホンについての衝撃的な事実を知らされます・・・。
『恋恋風塵』のキャスト
- ワン(主人公の男の子)/ 王晶文(ワン・ジンウェン)
- ホン(主人公の幼なじみ)/ 辛樹芬(シン・シューフェン)
- ワンの祖父 / 李天祿(リー・ティエンルー)
- ワンの父 / 林陽(リン・ヤン)
- ワンの母 / 梅芳(メイ・ファン)
ちなみに、主人公のワンを演じた王晶文さんは2014年に急死しています。
『恋恋風塵』の感想
素朴な若い男女の純情な恋愛物語と思いきや、意外なラストがかなり衝撃的です。
昔の台湾の風景がたくさん出てくるので、見ていて楽しいです。台湾好きの人にもおすすめです。ちなみに2人の故郷は九份のようです。
また、中国の漁船のエピソードも面白かったです。台湾の軍に保護された中国の船員家族が、出された饅頭に毒が入っていると食べるのを拒否します。それを見た台湾の軍の人たちは、冗談じゃないと目の前で食べて見せます。それを見た船員家族は、安心したのか食べ始めます。台湾と中国の関係が垣間見られるシーンですが、見ていて少し笑えてしまいます。
監督は侯孝賢
侯孝賢は台湾の有名な監督です。『冬冬の夏休み』『悲情城市』や、一青窈と浅野忠信が主演した日本映画『珈琲時光』の監督もしています。
『恋恋風塵』はAmazonプライム・ビデオで見られます。