映画『ヒメアノ~ル』は、V6の森田剛演じるサイコパスな若者が、半ば無差別に人を殺していくという話です。古谷実の漫画が原作です。
映画『ヒメアノ~ル』あらすじ
岡田進(濱田岳)は、ビル清掃会社でパートとして働いています。何も起こらない毎日に退屈しています。
彼は同僚の安藤勇次(ムロツヨシ)から、彼が好きな阿部ユカ(佐津川愛美)との恋のキューピッド役を頼まれ、ユカが働くカフェに向かいます。
彼はそこで高校時代の同級生・森田正一(森田剛)と出会います。さらに、ユカから、森田にストーキングされていると知らされます。
森田は高校時代過酷ないじめを受けており、岡田はそんな森田に対して不穏な気持ちを抱きます。
やがて、岡田は次々と殺人を重ねるサイコキラーであることがわかります。
映画『ヒメアノ~ル』キャスト、監督
キャスト
- 森田正一(岡田の同級生) / 森田剛
- 岡田進(清掃会社で働く主人公) / 濱田岳
- 阿部ユカ(安藤が好きな女性。森田からストーカーされている) / 佐津川愛美
- 安藤勇次(岡田の同僚) / ムロツヨシ
監督
- 吉田恵輔
有名な若手映画監督です。監督した作品に、『さんかく』『純喫茶磯辺』『ばしゃ馬さんとビッグマウス』『麦子さんと』『銀の匙 Silver Spoon』『愛しのアイリーン』などがあります。
映画『ヒメアノ~ル』の感想
森田剛が不気味な犯人を見事に表現
森田剛が何を考えているのかわからない、理解不可能な若者を演じていて、それがとにかく不気味でした。
たとえば、森田剛は見ず知らずの人の家に押し入り、家にいた女性を殺します。そして、死体の隣で女性が用意していたご飯を食べます。無表情で食べているのが怖いです。これは森田剛の不気味さをよく表しているシーンだと思いました。
さらに、森田剛がご飯を食べているときに、男性が家に帰ってきます。森田剛は食事の邪魔をするなという感じで、逃げようとする男性をまた襲います。森田剛は、人ではなく物のような感覚で、無感情に、次から次へと人を襲っていきます。
森田剛の演技に加えて、森田剛の顔も何か怖いです。落ちぶれたけどそれに気がついていないテレビスターという感じでしょうか。本人の意識と現実との落差が激しく、現実感覚のバランスを崩している人間をよく表していると思えました。それがこの役にさらに迫力を加えているのだと思います。
怖すぎる殺人描写
また「殺人描写」も細部にまで凝っていて怖いです。
この殺人シーンのリアリティについては、『青春の殺人者』という映画を思い出しました。この映画には若者が母親を殺すシーンがあり、そこにキャベツが血に染まる描写があります。この思わずゾッとするようなリアリティが、この映画の殺人描写にもあるような気がしました・・・。
とにかく森田剛が不気味で、かつ殺人描写が恐ろしすぎるので、疲れているときに見るとトラウマになるかもしれません。明るい昼間、精神が安定し元気な時に見たほうが良い映画だと思いました(そんなときに見たいと思わないかもしれませんが・・・)。
この映画は古谷実の漫画が原作ですが、漫画のほうがまだ安心して見れるかもしれません・・。
最近あまり見なかった森田剛ですが、この映画でまた新たなイメージを獲得したように思えました。今後、この映画がきっかけとなり、役者としてもまた活躍するのかもしれないと思いました。
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