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上からは「爆弾」が、横からは「みんな一緒」が降ってくる。映画『火垂るの墓』感想

映画『火垂るの墓』を見ました。有名な映画ですでに何度も見ていますが、最近見返して見たら、また違った印象を受けました。

この映画は戦争の恐ろしさを描いた作品です。爆弾や焼夷弾が雨のように降ってきたり、食べるものがなくて飢えたりします。

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爆弾より恐ろしいのは「みんなと一緒」

しかし、この映画でそれよりも恐ろしいと思ったのは、みんなと同じことが善とされ、そうしないと排除されるという世間の雰囲気でした。

みんなお国のためにがんばっているからとか、みんな工場で働いているからとか、みんな一緒であることが善であり正義であるという論理がさまざま場面で登場します。みんなと一緒でないと非国民とされるのです。

昔から日本はそのような傾向が強いと言われますが、おそらく戦争中はさらにそれが強まるのでしょう。

上からは「爆弾」が、横からは「みんな一緒」が降ってくるのです。

この作品で描かれている恐怖とは、実は爆弾よりもそちらのほうではないのか、そんなことを思いました。

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