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純粋贈与の感動作、羽生結弦も出演の映画『殿、利息でござる!』感想

映画『殿、利息でござる!』を見ました。普通にいい話で、感動しました。

困窮した宿場町を救うため、住民たちが必死にお金をかき集めて殿様にお金を貸し、その利息で町を救おうとした話です。宮城県黒川郡大和町吉岡町の実話を基にしています。

国恩記(こくおんき)の人々 - 宮城県大和町公式ホームページ

「殿様にお金を貸して利息を得る」というのが信じられませんが、当時の人も夢物語や非現実的に思えたようです。しかし、瑛太演じる主人公は周りの人たちを説得して出資者を集め、夢物語を現実化させていきます。

中には、自分のお店を潰したり、10年分の給料を前借りしてお金を出す人も現れます。

感動するのはこの「無私」の精神でしょうか。自分を犠牲にしてでも町を助けようとする自己犠牲の精神に感動するのかもしれません。

しかも、お金を出す人と出さない人で立場が不平等にならないよう、お金を出した人たちはそのことを徹底的に隠します

私はここに純粋贈与の形を見ました。

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「純粋贈与に理屈を超えた感動を覚える?」

この町の人たちの行為は「純粋贈与」として考えられるのかもしれません。

贈与というのは見返りを求めない行為です。そのためには贈与であることを相手に隠さなければいけません。この町の人たちもそれと同じことをやっているように思えました。

ちなみに、宮沢賢治の作品でもこの純粋贈与がよく出てきます。

「けちな松田龍平」

殿様の会計係の松田龍平もいい味を出しています。この会計係はお金のことしか考えてなく、人情味は一切ありません。町の人たちから少しでもお金を絞り取ろうと企みます。

松田龍平さんはよく無表情で感情のない演技をするので、このような血も涙もない役人役がぴったりだと思いました。

また、あのアイススケートの羽生結弦さんも殿様役として出演しています。

今なら「Amazonプライム・ビデオ」で見られます。

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