忠臣蔵の話は討ち入り後全員切腹したことで知られています。
しかし、実は忠臣蔵には生き残りが2人いました。討ち入り前に姿を消した瀬尾孫左衛門と、討ち入り後に消息不明となった寺坂吉右衛門です。
映画『最後の忠臣蔵』は、この忠臣蔵の生き残りの瀬尾孫左衛門を題材にした作品です。
ちなみにこの2人とも史実に基づいた実在の人物ですが、消息不明になった理由はわかっていないようです。
あまり期待せずに見たのですが、思った以上に面白かったです。
映画『最後の忠臣蔵』あらすじ(ネタバレあり)
討ち入りに参加する予定だった瀬尾孫左衛門(役所広司)は、大石内蔵助からある命令を受け、討ち入り前日に姿を消します。
その命令とは、大石内蔵助の隠し子である可音(桜庭ななみ)を守ることです。
可音が大石の子どもと知られると危害が加えられるため、大石から直接に可音を守る役目を与えられたのです。しかし、この目的は誰にも言うことができないため、周囲からは「命が惜しくて逃げた」と誤解されてしまいます。
その後、瀬尾孫左衛門と可音は山の中でひっそりと暮らします。そして、可音は成長し結婚することになります。
無事に役目を果たした瀬尾孫左衛門は、最後壮絶な自刃で死にます。
映画『最後の忠臣蔵』感想
桜庭ななみの演技がすごい
隠し子の可音を演じる桜庭ななみの演技がとても上手でした。桜庭ななみはこの作品で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。
時代劇なので言葉遣いなどが難しいと思うのですが、それに加えて「隠し子」という特殊な背景もあり、演技は非常に難しかったのではないかと思います。
役所広司と安田成美
役所広司の演技も素晴らしかったです。特に、最後の自刃するシーンは鬼気迫るものがあり、いったん見たら忘れられません・・・。
また、安田成美も出演していて、久しぶりに見ました。
映画『最後の忠臣蔵』キャスト
- 瀬尾孫左衛門(大石家の用人、討ち入り前夜に姿を消す) / 役所広司
- 寺坂吉右衛門(四十七士の生き残りの1人。討ち入り後に姿を消す) / 佐藤浩市
- 大石内蔵助 / 片岡仁左衛門
- 可音(大石の隠し子)/ 桜庭ななみ
- 茶屋修一郎(四郎次郎の息子) / 山本耕史
- 茅野きわ(茅野和助常成の妻) / 風吹ジュン
- 奥野将監(赤穂旧家臣) / 田中邦衛
- 進藤長保(内蔵助の又従兄弟) / 伊武雅刀
- 茶屋四郎次郎(天下の豪商) / 笈田ヨシ
- ゆう(元夕霧太夫) / 安田成美
映画『最後の忠臣蔵』監督
監督は杉田成道さんです。『北の国から』シリーズなどの演出家として知られている、ベテランの監督です。
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